こんにちは！
今回は東京・新宿の高層複合施設「東急歌舞伎町タワー」で、多様性を認める街づくりの象徴として設置された性別に関わらず使用できるトイレが、わずか4カ月で失敗に終わった件について記事にしていきます。
東急歌舞伎町タワーの「ジェンダーレストイレ」とは？
東急歌舞伎町タワーには性別に関係なく使える個室8室のほか、女性用2室、男性用2室、多目的トイレ1室がコの字形に並ぶ「ジェンダーレストイレ」が設置されていました。国連のSDGsを実現するために設けられた試みであり、多様性を重視する社会に合ったトイレ設計として注目されました。
そもそも「ジェンダーレストイレ」とはどういうもの？
ジェンダーレストイレとは、性別に関係なく利用できるトイレのことです。性別にかかわらず利用できることで、LGBTQ+コミュニティや障害のある人々、異性の子どもやお年寄りに付き添う人にも配慮された環境として期待されました。
多様性を重視したジェンダーレストイレの利点と問題点
ジェンダーレストイレの利点として、性的少数者や異性の介助者などがトイレに行きやすくなることが挙げられます。性別によってトイレを使い分けることが困難な人たちにとって、ジェンダーレストイレは安心感や快適さをもたらします。また、ジェンダーレストイレは、SDGs（持続可能な開発目標）の理念に沿った多様性を容認する社会づくりにも貢献します。
一方で、ジェンダーレストイレにはいくつかの課題もあります。その一つは、女性専用トイレをなくすことで女性の権利や安全が損なわれるという懸念です。女性専用トイレは、女性のプライバシーや衛生を守るだけでなく、女性の社会進出や職場環境改善にも重要な役割を果たしています。そのため、ジェンダーレストイレを設置する際には、女性専用トイレを完全に廃止するのではなく、選択肢を増やすことが大切です 。
もう一つの課題は、ジェンダーレストイレの構造やサインが不適切であるという批判です。例えば、歌舞伎町タワーのジェンダーレストイレは、男女別トイレと同じ空間にあり、入り口や手洗い部分が男女共用でした。これは、犯罪防止やプライバシー保護の観点から問題視され、利用者の一部からは共用トイレのため化粧直しがしにくかったり、男性が女性用トイレの前で待ち伏せしたりする可能性に対する不安が示されました。これらの批判はSNSを通じて拡散され、議論を呼び起こしました。
また、「オールジェンダー」や「ジェンダーレス」という新しい概念への説明が不十分であったことも、不安や混乱を招きました。そのため、ジェンダーレストイレを設置する際には、多様性への配慮や犯罪防止のための構造や説明などが重要と言えます。
歌舞伎町タワーのジェンダーレストイレ利用者の反応と批判
SNSでの抗議と批判の内容
ジェンダーレストイレに対しては、性犯罪の温床になる可能性や化粧直しの不便さなどの懸念がSNSで相次いで投稿されました。これらの意見はタワー運営側にも届き、問題の解決を迫る要因となりました。
ジェンダーレスじゃなくて安全レストイレ。
やっぱ抵抗あるわ。 ケチらず多目的トイレ増やそうよ。
みんなが使いづらくなるだれでもトイレを作っただけだよね。
タワー側は開業後すぐに警備員の巡回や監視カメラの設置などの防犯対策を発表しましたが、利用者の不安は収まりませんでした。これらの対策がどの程度効果を上げたのかについては議論が分かれています。
男女別トイレへの改修
ジェンダーレストイレ、わずか4ヶ月で改修を決定
利用者の反応と批判を受け、タワー運営側は改修を決定しました。多くの利用者からの不安を解消するため、男女別トイレへの変更が実施されることとなりました。
改修後はジェンダーレストイレはなくなり女性用7室、男性用3室、多目的2室の計12室となりました。男女別の個室が設置されることで、性別に応じたプライバシーが確保されることになります。
ジェンダーレストイレ改修に対するSNSの反応
障害者や介助者も射程にいれるなら、なおさら多目的トイレでいいじゃんとなる。ジェンダーレストイレにこだわる必要は1mmもないよね。
当然。 作る前に分かれよって話だけどね。
LGBTQなどの是非、ここでは横に置きますが、こういった新しい動きに対するアウトプットが笑うしかない！が多い日本。
廃止ですか、、 ま、妥当な判断が下され むしろ良かったですね、、 特に今年からの例の風潮というかゴリ押し推進が異常すぎですから、、
一部記事では賛否が分かれているという書かれ方をしているようですが、SNSの反応を見る限り、約8割型批判の声が殺到しているようでした。
トイレ問題を経て考える、今後の多様性への取り組みと可能性
多様性への取り組みと可能性については、様々な視点や意見がありますが、私は以下のように考えています。
- 多様性への取り組みは、社会全体の課題であり、個人の尊厳や権利を守るために必要です。性的少数者だけでなく、障害者や高齢者、外国人など、さまざまな背景や状況を持つ人たちが、差別や偏見に苦しむことなく、自分らしく生きられる社会を目指すべき。
- 多様性への取り組みは、対話や理解の促進が重要です。異なる価値観や生き方を持つ人たちと、互いに尊重し合いながら、コミュニケーションをとることで、相互理解や信頼を深めることができます。また、自分の立場や感覚に囚われず、他者の視点や感情に配慮することで、思いやりや共感力を育むことができます。
- 多様性への取り組みは、創造性や革新性の発揮にもつながります。多様な人材やアイデアが集まることで、新しい価値やサービスを生み出すことができます。また、多様なニーズや課題に対応することで、社会的貢献や競争力の向上にも貢献することができます。
以上のように、多様性への取り組みと可能性は無限大だと思います。私もその一員として、常に学び続けていきたいと思います。
まとめ
東急歌舞伎町タワーの「ジェンダーレストイレ」は、多様性を尊重し、性別に関わらず誰もが利用できるトイレ環境を提供する試みでした。しかし、共用トイレとしての問題点や利用者の不安からわずか4カ月で男女別トイレへの改修が行われる結果となりました。それにもかかわらず、ジェンダーレストイレの設置により多様な性自認の人々にとって安心感を提供し、バリアフリーな社会の実現に向けた重要なステップであることは否定できません。
今後の多様性を尊重したトイレ環境づくりにおいては、利用者の声を丁寧に受け止め、適切な対策を講じることが求められます。障害のある人々や性自認の多様な人々を含むすべての利用者が快適に利用できるトイレ環境を提供することは、包括的な社会を実現するために不可欠な取り組みです。また、今回の失敗を踏まえ、より効果的なオールジェンダートイレの設計や普及を目指すために、社会的な認知と理解を高める啓蒙活動も大切です。多様性を尊重する社会への向けた取り組みを今後も進めていくことで、より包括的で理解ある社会の実現に向けて前進できることを願っています。
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